ジカ熱のPHEIC終了、どういうこと?


2016年11月18日、WHOは、国際保健規則緊急委員会の第5回会合を開催し、2月1日に発出した、ジカウイルス感染症についての「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態(PHEIC)」の終了を宣言しました。
 (Qnewニュース

ジカウイルスについては、小頭症との関連性が科学的に証明されるなど、多くのことが解明されてきたのを受け、引き続き公衆衛生上の対策は必要であるが、もはやPHEICには該当しないとの見解を示しました。

このニュースは少し驚きました。
この時期にPHEICから外したことが、です。

日本(北半球)は、これから冬に向かうわけで、「蚊」の季節は終ります。

一方、ジカ熱発生の中心であるブラジルなどの南米は、これから夏に入ります。
蚊の季節が、再び、本格的に始まります。
そして、ジカ熱も再び、大流行する可能性もあるわけです。

そういう時期に、PHEICから外したわけです。
もう少し様子をみたほうが無難だと考えられるわけです。

「どういうこと?」

あちこち意見を聞いたところ、
「よくわからない」
との意見が多数でした。

一部、アメリカが関わっているのでは、との意見も。
現在、アメリカのフロリダで流行しています。

フロリダ州保健局によると、フロリダ州全体でのジカ熱の国内感染は、11月22日までに236例が確認されています。
Qnewニュース) 

10月12日までの感染は、153例でしたから(Qnewニュース)、最近の40日間(10月12日~11月22日)の間に、新たに83例の感染があったわけです。




フロリダといえば、テーマパークの集積地。
世界のテーマパークのベスト10が揃っているといっても、間違いがないほど。


そして、世界中から観光客が訪れます。


WHOによるPHEICが発表されていると、各国で感染地に注意するよう呼び掛けられます。
日本では、感染発生国には、感染症危険情報レベル1が発表されます。

当然、フロリダへ渡航される方にも、注意が呼び掛けられます。


「これがまずい?」
というわけです。


このジカ熱をPHEICから外したことで、日本でも、外務省がジカ熱に関する感染症危険情報を取り下げました。

もちろん、感染症危険情報は消えましたが、引き続き、注意する必要があります。
ジカウイルス感染症は、現在も、多数の国で発生していますから。