2011年12月30日、ニューヨーク外国為替市場は2011年最後の取り引き。
円相場は、1ドル76円後半、1ユーロ99円後半で終えた。
2011年は、最後の最後まで「円高」となった。
「2012年も、円高で日本経済は苦しみそう…」
市場関係者からは、早くも弱気な意見が。
アメリカ、ヨーロッパとも、課題を先送りばかり。
当分、円高の是正はむずかしいとの意見が大勢。
【主な円高要因】
1、ヨーロッパの信用不安
ギリシャに始まった信用不安が、ユーロ圏全体に波及。
ユーロ安から円高に。
2、アメリカ経済・財務が良くない
アメリカの貿易赤字額が高水準。
(原油価格の高騰などの原因で、毎月の貿易赤字が500億ドル前後)
連邦政府の債務が巨額に。
3、日本当局の怠慢
機能不全に陥っている民主党政権と、ノロマな亀の日銀。
円高が進んでも有効な対策が打てない。
4、他国の思惑
中国などが、リスク分散に動くと見られていること(ドル離れ)。
(2011年6月末で中国の外貨準備高は3兆1975億ドル。
アメリカ国債とドル資産が中心)
5、マネーゲーム
「当分、ヨーロッパの信用不安が治まらない」
「アメリカ経済の立て直しに、時間が掛かる」
「日本当局は、有効な対策がとれない」
そう考えた投資家が、さらに円高が進むと読み、円を買っているため。