2012年1月6日、ニューヨーク外国為替市場で、ユーロがさらに下落。
1ユーロ97円後半となった。
ユーロ安は、ヨーロッパの信用不安が続いているのが原因。
「底割れした」
市場関係者からは、そういう意見が。
この先、どこまでユーロ安が続くのか、わからない情勢。
なお、ユーロの史上最安値は、2000年10月につけた、1ユーロ88.87円。
【ユーロ】
欧州連合の経済通貨同盟で用いられている通貨。
ヨーロッパの23の国で使用されている。
(このうち17カ国が欧州連合加盟国)
アメリカ・ドルの次に重要な通貨で、第2の基軸通貨と呼ばれている。
1999年1月1日から導入された。
(現金としては2002年1月1日から)
<ユーロ使用国(欧州連合)>
・オーストリア
・ベルギー
・キプロス
・ドイツ
・スペイン
・エストニア
・フィンランド
・フランス
・ギリシャ
・イタリア
・アイルランド
・ルクセンブルク
・マルタ
・オランダ
・ポルトガル
・スロバキア
・スロベニア
<ユーロ使用国(欧州連合以外)>
・アクロティリ、デケリア(イギリス領)
・アンドラ
・フランス領南方
・南極地域
・コソボ
・モンテネグロ
・サン・バルテルミー(フランス領)
・サン・マルタン(フランス領)
<ユーロが使用されていない国(欧州連合)>
・イギリス(適用除外)
・デンマーク(適用除外)
・ブルガリア
・ポーランド
・ルーマニア
・スウェーデン
・チェコ
・ハンガリー
*欧州連合加盟国はユーロの導入が義務付けられている
(デンマーク、イギリスを除く)。
*デンマークとイギリスは、欧州連合の基本条約で、ユーロ導入義務を課せられない「適用除外」を受けている。
【主な円高要因】
1、ヨーロッパの信用不安
ギリシャに始まった信用不安が、ユーロ圏全体に波及。
ユーロ安から円高に。
2、アメリカ経済・財務が良くない
アメリカの貿易赤字額が高水準。
(原油価格の高騰などの原因で、毎月の貿易赤字が500億ドル前後)
連邦政府の債務が巨額に。
3、日本当局の怠慢
機能不全に陥っている民主党政権と、ノロマな亀の日銀。
円高が進んでも有効な対策が打てない。
4、他国の思惑
中国などが、リスク分散に動くと見られていること(ドル離れ)。
(2011年6月末で中国の外貨準備高は3兆1975億ドル。アメリカ国債とドル資産が中心)
5、マネーゲーム
「当分、ヨーロッパの信用不安が治まらない」
「アメリカ経済の立て直しに、時間が掛かる」
「日本当局は、有効な対策がとれない」
そう考えた投資家が、さらに円高が進むと読み、円を買っているため。