2012年2月27日、東京外国為替市場で、1ドル81円前半まで円安が進んだ。
(2月27日15時点、1ドル81円前半)
輸出関連企業や市場関係者からは、歓迎する意見とともに、更なる円安を要望する意見が多数あがっている。
この日、テクニカルセンター(厚木市)の設立30周年・記念式典に出席した、日産のカルロス・ゴーン社長も、1ドル=100円まで円安が進むことを望むと。
また、市場関係者からも、1ドル90円台の円安を望む意見が多数。
1ドル81円は、まだまだ相当な円高で、1ドル90円から100円台にならないことには、円高が終わったとは言えないようである。
【主な円高要因】
1、ヨーロッパの信用不安
ギリシャに始まった信用不安が、ユーロ圏全体に波及。
ユーロ安から円高に。
2、アメリカ経済・財務が良くない
アメリカの貿易赤字額が高水準。
(原油価格の高騰などの原因で、毎月の貿易赤字が500億ドル前後)
連邦政府の債務が巨額に。
3、日本当局の怠慢
機能不全に陥っている民主党政権と、ノロマな亀の日銀。
円高が進んでも有効な対策が打てない。
4、他国の思惑
中国などが、リスク分散に動くと見られていること(ドル離れ)。
(2011年6月末で中国の外貨準備高は3兆1975億ドル。アメリカ国債とドル資産が中心)
5、マネーゲーム
「当分、ヨーロッパの信用不安が治まらない」
「アメリカ経済の立て直しに、時間が掛かる」
「日本当局は、有効な対策がとれない」
そう考えた投資家が、さらに円高が進むと読み、円を買っているため。