2012年2月28日、東京株式市場・日経平均株価(終値)は、前日比+88.59円の9722.52円。
80円を超える『上げ』となり、9千7百円台に乗せた。
「悪い材料が出尽くした」
市場関係者からは、そういう意見が。
28日の午前中は、エルピーダメモリの破綻で、一時100円を超える『下げ』となったが、午後になると、一転、大きく『上げ』た。
<エルピーダメモリの破綻>
2012年2月27日、半導体大手のエルピーダメモリが、東京地裁に会社更生法の適用を申請し、受理された。
これを受け、東京証券取引所は、エルピーダメモリ(東証1部)を27日付で整理銘柄に指定。
さらに、3月28日付で、上場廃止にすると発表した。
<日銀の金融緩和。2/14発表>
今年の物価上昇率を1%に設定する。
市場に供給する基金の規模を、これまでより10兆円増やす。
【主な株安要因】
1、ヨーロッパの信用不安
ギリシャに始まった信用不安が、イタリア、ポルトガル、スペインなどユーロ圏全体に波及。
この信用不安が日本の株式市場にも。
2、アメリカ経済・財務が良くない
アメリカの貿易赤字額が高水準。
(原油価格の高騰などの原因で、毎月の貿易赤字が500億ドル前後)
さらに、連邦政府の債務が巨額。
これらが、アメリカ株式市場の下落に。
そして、日本市場にも悪影響を。
(株安連鎖)
3、円高
ヨーロッパの信用不安、アメリカの景気悪化を受け、円高に。
円高は日本の輸出産業(自動車、電機など)の収益悪化となり、結果、輸出割合の高い企業の株が売られ、相場全体を下げることに。
4、現物市場への資金の流出
世界経済の悪化を受け、投資家が株式市場から、より安全な現物市場(金など)へ資金を移動させたため。