一時は、230円を超える「上げ」となり、一万円の大台に乗せる場面もあったが、結局、160円強の「上げ」で今週の取り引きを終えた。
「円安の流れが続いているから」
市場関係者からは、そういう意見が。円安が、さらに進んだことが大きいようである。
(9日15時点で、1ドル81円後半、1ユーロ108円前半の取り引き)
<日経平均株価の動き>
2012年2月末…9723.24円2012年1月末…8802.51円
2011年大納会…8455.35円
<日銀の金融緩和。2/14発表>
・今年の物価上昇率を、1%に設定する。・市場に供給する基金の規模を、これまでより10兆円増やす。
【主な株安要因】
1、ヨーロッパの信用不安
ギリシャに始まった信用不安が、イタリア、ポルトガル、スペインなどユーロ圏全体に波及。この信用不安が日本の株式市場にも。
2、アメリカ経済・財務が良くない
アメリカの貿易赤字額が高水準。
(原油価格の高騰などの原因で、毎月の貿易赤字が500億ドル前後)
さらに、連邦政府の債務が巨額。
これらが、アメリカ株式市場の下落に。
そして、日本市場にも悪影響を。
(株安連鎖)
3、円高
ヨーロッパの信用不安、アメリカの景気悪化を受け、円高に。円高は日本の輸出産業(自動車、電機など)の収益悪化となり、結果、輸出割合の高い企業の株が売られ、相場全体を下げることに。
4、現物市場への資金の流出
世界経済の悪化を受け、投資家が株式市場から、より安全な現物市場(金など)へ資金を移動させたため。